終局までの Leela の判定結果を得る

Leela の判定結果を得るには,次のように実行します。
1)『SGF』データをLeelaに読み込み,「10手戻し」ボタンを何回も押して,対局初期時の棋譜に戻します。
2)メニュー『Analyze』→『Stary/Stop Analysis』をクリックします。同時に,『Analysis Window』と『Show Histogram』にチェックを付けます。
3)「10手進み」ボタンを何回も押して,終局まで進めます。
このようにすると,下図に示すような図が得られます。


白からの分断狙いを放置したまま

この碁では,上辺への猛攻が焦点になりました。どうして,そのようなことになったのか,その端緒を見ておきましょう。左側の「次の一手の棋譜並べ」には棋譜の終局図が表示されています。そこで,手数窓 No. に「115」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。


上図の状態から,戻しボタン << や,送りボタン >> を押して,局面の推移を確認しましょう。そして,手数窓 No. が「122」になったところで止めて,以下の参考図と比較してみましょう。
おそらく黒「122」は敗着と思われます。この手では,参考図のような積極的な手段をとらないで,白 113 の左上に単純につないでおいても,黒の快勝だったでしょう。

勝率ヒストグラムの逆転場所に注目する

勝率ヒストグラムが逆転している場所の手前をクリックします。
例えば,下図の中央付近に見える縦線の場所をクリックします。


このとき同時に表示されている解析結果 Analysis - Score Estimate を見ます。その第二候補に示されている着手( T5 )をクリックしてみると,下図のような想定展開図が示されます(クリックするたびに変化するので,想定の一例と考えた方が無難です)。
下図は,「次の一手の棋譜並べ」に表示されている黒「122」の代わりに,① を打つという想定図になっています。


着手の ①( T5 )は,右下隅白の死活にかかわるので,先手で打てます。次の ③ ( C17 )が鋭い踏み込みです。左上隅をえぐると同時に,上辺の黒石の眼形も確保しました。先に述べた白 113 の左上につぐ必要はなくなっています。

上辺で猛攻を受けたあと右上隅の黒が狙われた

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. が「122」の状態から,送りボタン >> を押すと,白「123」が上辺の黒を切り離したことが分かります。
こうなると,黒「124」のように,上辺一群の生きを図らなければなりません。上辺で猛攻を受けて,後手でやっと生きることになりました。その時の局面を,下図に示します。


上図で,右上の三々が赤く輝いているように,白から右上隅の黒を狙われました。手順は,左側の「次の一手の棋譜並べ」で確認してください。
十数手進んだ局面を,下図に示します。こうなると,黒は生きるスペースがないことがわかるでしょう。